懐風藻は日本最古の漢詩集で、天平勝宝三年(751)に完成しました。編者は不詳です。
近江朝以降80年にわたり、64名の作品120首を収めています。
大伴皇子(オホトモノミコ)、大津皇子(オホツノミコ)、長屋王(ナガヤノオホキミ)など、当時の上流知識階級が作者として名を連ねています。
中国六朝時代の古詩の模倣が多く、いかにも黎明期の漢詩といったところです。
当時の政治的出来事がさりげなく書かれているのが、懐風藻に興味を持った端緒です。